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北海道地域部会 - 過去の研究会

北海道地域部会第3回研究会(終了)

7月5日(土)に開催された北海道地域部会第3回講演会(釧路公立大学地域経済研究センターと共催)には,予想を上回る57名の方がご参加くださり,大変盛況でした。心より感謝申し上げます。

講師の桑原康生さんは,釧路管内標茶町でオオカミ(現在は4頭)やウマ,イヌワシなどの動物を飼育しながら暮らし,オオカミの森Howlin'Ks Nature Schoolという自然教室を開いています。また,1926年に絶滅したオオカミの「再導入」を1995年に実現した米イエローストーン国立公園への研修ツアーを毎年実施しています。

多くの写真と体験談をもとに,ときおりジョークを交えながらの白熱の講演が行われました。質疑応答の時間には,参加者からオオカミの生態や再導入に関する質問が相次ぎ,関心の高さがうかがわれました。桑原さんと参加者の方々との談話は,講演会終了後もしばらく続きました。全員の意見を聞いたわけではありませんが,日本にも生息していたという意味では「在来種」であるオオカミの再導入というアイデアを好意的に受けとめる参加者が少なくなかったように感じられました。

(文責・北海道地域部会部会長 西村友幸)

※当日の模様(写真・小野瀬善行)

北海道地域部会第3回研究会(共催:釧路公立大学地域経済センター)

本学会北海道地域部会では,地域課題の解決や地域からの創造的な情報発信に取り組んでいる釧路公立大学地域経済センターとの共催により,第3回講演会・地域経済セミナーを開催します。

明治の開拓期に北海道の山野から失われてしまったオオカミとは一体どんな生き物なのか,もしオオカミが復活したら生態系や経済はどのように変わるのかなどの興味深いお話を,釧路管内標茶町でオオカミと暮らすパイオニアからうかがいます。

日時

2014年7月5日(土) 14:30~16:00

会場

釧路公立大学 第一会議室

 (北海道釧路市芦野4-1-1 TEL 0154-37-3211)

※会場へのアクセス

http://www.kushiro-pu.ac.jp/others/map.html

講師

桑原康生氏(株式会社 オオカミの森Howlin'Ks Nature School代表)

テーマ

「北の大地に咆吼再び―オオカミの森Howlin'Ks Nature School(標茶町)の地域への挑戦」

講師プロフィール

1962年長野県生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒業後,アラスカ州立大学にて,1年間野生動物管理学を学ぶ。現在,北海道標茶町にある「株式会社 オオカミの森Howlin'Ks Nature School(ハウリンケイズ ネイチャースクール)」代表を務め,「オオカミの目を通して自然を考える」のテーマのもとに自然教室,英語教室を開き,同時に米国イエローストーン国立公園やモンゴル等への野生動物研修ツアーも行っている。近著に『オオカミの謎―オオカミ復活で生態系は変わる!?』(誠文堂新光社)がある。

研究会参加費

無料

定員

40名程度

お申し込み・お問い合わせ

7月1日(火)までに地域デザイン学会事務局宛お申し込みください。

※当日参加も可能ですが,資料準備の都合上,事前に申し込みをお願いいたします。


北海道地域部会第2回研究会(終了)

北海道地域部会第2回研究会を開催しました。

6月29日に開催しました北海道地域部会第2回研究会には、傍聴者を含め約40名の方がご参加くださり、大変盛況でした。心より感謝申し上げます。

 

講師の若菜勇先生は、1991年から阿寒湖畔でマリモの科学研究に従事され、その功績が認められて今年度の秋山財団賞を受賞することが決まった「時の人」です。また、世界自然遺産登録を目指す阿寒湖のキーパーソンの一人でもあります。お忙しい中、地域デザイン学会からのリクエストにより「地域の戦略資源としてのマリモ―科学研究を基礎とした新価値の創出―」というタイトルでご講演下さいました。

阿寒湖のマリモは、①独自性(世界でマリモが球化し群生できる湖は阿寒湖とアイスランドのミーヴァトン湖だけである)、②希少性(ミーヴァトン湖では球状マリモが急速に消失しつつあり、阿寒湖が世界で最後に残された群生地である)、③固有性(球状マリモを湖外に持ち出して栽培・増殖することは容易ではない)、④歴史性(阿寒湖を含む日本列島は世界のマリモの起源であると考えられる)、の4つの特徴を持つことが示されました。

見た目の美しさから「緑の宝石」と呼ばれる阿寒湖のマリモは、このように科学的見地からも価値ある資源と見なされるのですが、では、阿寒湖のマリモはなぜ丸いのでしょうか。従前の学説、あるいは常識にしたがえば「そういう種だから」という回答になります。しかし若菜先生は、阿寒湖には球状マリモ以外にも多様な形態や生態のマリモが生育しているという事実から、次のような画期的見解を導き出しました。すなわち、「阿寒湖には球状マリモを含む様々なタイプのマリモが生育しているのではなく、マリモが生育環境の違いによって形態や生態を変えているのである」という洞察です。オーディエンスが理論を「面白い!」と感じるのは、自分たちの思い込みが否定されたときであると言われていますが*、若菜先生のお話はこの点で実に面白くてエキサイティングでした。

若菜先生はさらに、マリモの形態や生態を規定する阿寒湖の環境構造として、①地形(水深や複雑性など)、②底質、③風波、④涵養水源、の4つを突きとめました。4つの要因の組合せに依存して、マリモの形態や生態は変化します。阿寒湖では、これらの要因の絶妙なバランスのうえに、球状マリモが奇跡的に群生しているのです。たとえば、③の風波は、マリモを回転させ、満遍なく光を受けるようにするのに必要です。風波が弱すぎても強すぎてもいけません。上述のアイスランドのミーヴァトン湖における球状マリモの激減は、風波が弱くなったせいでマリモが回転しなくなったためと考えられます。

以上のとおり、若菜先生のマリモ研究のお話は掛け値なしに面白かったのですが、今回の講演では特別に、地域デザインを考えるうえでも非常に示唆に富んだ話題を提供して下さいました。マリモの活用といえば真っ先に観光産業が思い浮かびますが、観光産業とマリモの保全の間にはこれまで避けがたいトレードオフがありました。若菜先生は、マリモの保全にとって効果的な方法は積極的な市民参加であるとのお考えを持っており、珍奇な生物としてのマリモを見せる従来型の観光から、マリモについての学びと触れ合いを楽しむ観光、地域環境や生物多様性の保全への貢献が実感できるような参加型・未来志向型の観光への転換を提唱されました。また、「阿寒湖のマリモ保全対策協議会」による①マリモ保護管理計画の策定、②マリモと阿寒湖の環境教育プログラム、の2大事業についてもご説明下さいました。②のプログラムとして、マリモの育成試験と、阿寒湖の外来生物ウチダザリガニのマリモ摂食に関する実験の2つが、児童生徒グループの手で行われたとのことです(余談ですが、ウチダザリガニをどうするかは課題であると同時に、食材にもなることから阿寒湖の観光産業にとっては機会でもあります)。

地域デザイナーとしての若菜先生は、マリモに象徴される阿寒湖とその周辺の自然環境の適切な保全、そして地域の生業との共生を可能にする持続的なシステムの構築を目指しており、ライフワークであるマリモの科学研究をそのためのプラットフォームと位置づけています。若菜先生が体現されたように、研究を通じて地域に関する新しい知や価値が発見・創造され、それらの情報発信や活用が地域の浮沈を大きく左右するのです。地域に根ざした科学のパワーを確信させる素晴らしい講演でした。マリモの研究や保全活動が多くの共同研究者やボランティアによって支えられていると言及されたところにも、若菜先生のお人柄がうかがえました。

*Davis, Murray S. (1971) "That's Interesting!: Towards a Phenomenology of Sociology and a Sociology of Phenomenology," Philosophy of the Social Sciences, Vol. 1, No. 2, pp. 309-344.

(文責・北海道地域部会部会長 西村友幸)

※当日の模様

北海道地域部会第2回研究会

日時

2013年6月29日(土)15:45~(1時間半程度を予定)

 ※終了後、懇親会を行います

会場

阿寒湖畔エコミュージアムセンター レクチャールーム

 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1-1-1 TEL 0154-67-4100

講師

若菜 勇氏(釧路市教育委員会マリモ研究室室長)

テーマ

「地域の戦略資源としてのマリモ」

講師プロフィール

1957年岩手県生まれ。北海道大学大学院理学研究科修了(理学博士)。専門は藻類学、保全生物学。阿寒湖畔エコミュージアムセンター・マリモ研究室でマリモの保全を目的とした研究・教育にあたっている。著書に『藻類の生活史集成第2巻褐藻・紅藻類』(内田老鶴圃)、『まるいはマリモ』(福音館書店)など。

定員

30名以内

研究会参加費

500円

お申し込み・お問い合わせ

地域デザイン学会事務局

○研究会のみご参加の場合

 6月25日(火)までにお申し込み下さい。

 ※事前申し込みがない場合でもご参加いただけます。

○研究会+懇親会ご参加の場合

 研究会終了後、ホテル御前水(北海道釧路市阿寒湖温泉4-5-1)で懇親会(宴会)を行います。懇親会にご参加の方々のために、当ホテルご宿泊プランも用意いたしました。詳細につきましては、5月27日(月)までに学会事務局へお問い合わせ下さい。


第1回講演会(終了)

会社経営と同時並行で、北海道地域の発展のために数多くの社会活動を務める宮田昌利さんを講師に迎え、「北海道の新戦略を考える―食産業、観光、ITの視点から―」と題してご講演いただきました。NPO法人札幌ビズカフェをはじめとする取り組みの詳細と最新動向、グローバルな視点から見た北海道の課題やこれからの可能性について、歯切れのよい情熱的なお話をしていただきました。

※当日の模様

第1回講演会

日時 2012年6月30日(土) 16:00~18:00(予定)

※終了後、懇親会を行います(18:30~20:30)

場所 遠友学舎 談話ラウンジ(札幌市北区北18条西7丁目 北海道大学構内)

 なお,懇親会は,酒房かざ車(北海道札幌市北区北十七条西4丁目1-16 ビル銀の雫17 B1F)にて行います

講演テーマ 「北海道の新戦略を考える―食産業、観光、ITの視点から―」

講師 宮田昌利氏(サンエス電気通信㈱代表取締役社長、NPO法人札幌ビズカフェ理事長)

講師プロフィール

1960年釧路市生まれ。学習院大学経済学部経営学科卒業。小樽商科大学大学院商学研究科修士課程修了。北海道大学農学院共生基盤学博士課程に在籍中。1984年、大学卒業と同時に東京・神谷町で企画・編集の会社を設立。88年釧路市に戻り、株式会社サンエス・マネジメントシステムズを設立。94年地域ISPであるマリモ・インターネットを開始し、95年LAのベンチャー企業と共同でTV会議ソフトを開発するなど、PCとインターネットを軸としたビジネスを展開。メイン事業である電気通信工事のみならず、地域の情報化・活性化、最近では新エネルギー(太陽光、風力、バイオマス発電など)、環境ビジネス(LED開発、植物性プラスチック開発、土壌汚染改良、放射線モニタリングシステムなど)事業を展開し、多種多様な企業・団体を横断的につなぎながら、地域に新しいコミュニティ形成、ニュービジネス創出を目標に幅広く活動している。現在の公職として、NPO法人札幌ビズカフェ理事長、北海道ニュービジネス協議会副会長、釧路根室圏まちとくらしネットワークフォーラム座長、釧路市産業クラスター創造研究会会長など多数。

参加費(資料代等含む)

講演会500円,懇親会4,000円

(当日受付にてお支払いください)

参加の事前申し込み

資料・会場準備の都合上,事前申し込みをお願い申し上げます。6月27日(水)17:00までに,事務局宛FAXまたはメールにてお申し込みください。その際,北海道地域部会第1回講演会参加申し込みであることを明記し,氏名,ご所属,懇親会参加の有無およびE-mailアドレスをご連絡ください。

申込先:地域デザイン学会事務局

FAX  03-3813-4615

E-mail: info@zone-design.org

事前申し込みがない場合でもご参加いただけます。当日受付にてお申し出ください。

北海道大学 学内地図

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北海道大学地図

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